『バットマンになりたい』

Posted at : 2006年 / 09月 / 09日


池袋の光芳書店で小野耕世『バットマンになりたい』(晶文社)
を発見。1200円。

ずっと探してたんだーこの本。
本邦アメコミ研究の先駆者である小野耕世が70年代前半に
「SFマガジン」で連載していたコラムをまとめた本。

70年代前半といえばアメコミの世界もスタン・リーによる
大革命が起こってまだ十年になるならず。スパイディも
デアデヴィルもハルクもまだ若手キャラだった時代だ。
Xメンにまだウルヴァリンはいなかったし、DCでは
天才ニール・アダムスが最高にカッコいいバットマンを
描いていた時代。いわばアメコミのシルバー・エイジだ。

アメコミのみならず、音楽の世界にはハードロックや
プログレッシブが生まれ、映画にはニューシネマが全盛。
ハードコア映画が解禁になりセックス革命も始まった。
アメリカのカウンターカルチャーが最も熱く息づいていた
時代でもある。

そんな時代のコミックとその周辺文化を活き活きと
リアルタイムに語った貴重なコラム集がこの本だ。
高校生の頃、まだアメコミ情報に飢えていたわしは、
この本をなかなか見つけられず、古本市で元稿が載ってる
バックナンバーを買い漁ったものだった。

カバーするジャンルも幅広く、メインストリームの
アメコミはもとより、アングラ、アダルト、アニメーション
までと、コレ一冊で70年代前半のアメリカ二次元文化を
俯瞰できそうだ。

ところで光芳書店は二階建てだったんだけど、最近2階は
ギター屋になっちゃった。以前の2階はありとあらゆる
ジャンルの古本が膨大に積み上げられていて、本の重さで
マジで床が抜けるんじゃないかってくらいの店だった。
万引き防止のために入店の時に強制的にカバン類を
預けさせられるのがイヤだったが、奥の方には最近レアで
アレな写真集も大量にストックしてあったっけ。

現在その店舗は、一部で話題の執事喫茶の近所に移転してる
けど、その辺の本はほとんど残ってなかった。アレ、どこに
行っちゃったんでしょ?


夜、元同僚のX氏と巣鴨で会食。なんか新たに編集事務所を
開設したけど、知人に紹介された相方が切れ者過ぎて大変らしい。
あんまりデキ過ぎる人と仕事すんのも疲れるよね。うん。

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愛しのハーフ・ムーン

Posted at : 2006年 / 09月 / 09日


今テレビ見てたら、いとうまい子が「男性経験もなかったのに
前張りをする映画に出てしまった」と喋っていた。

なにー!
『愛しのハーフ・ムーン』(滝田洋二郎監督の大作ロマンポルノ)
に出たときは処女だったってことか! これ、今キャスト見ても
よくこれで「ポルノ」扱いの映画撮ったよなあって凄い作品だけど
(多分そのせいでいろいろシガラミあってDVD化しないのであろう)。

にっかつー! 早くDVD化をー!








全然関係ないけどアニマックスで『伝説巨神イデオン』始まった。
富野監督の欝な死生観の集大成的作品で、登場人物が敵も味方も
問答無用で全員死ぬというエンディングは、『ザンボット3』
以上に当時のアニメ少年たちに衝撃を与えたっけ。

「主役メカの正体が不明」「ピンチになると制御不可能な
破壊力を発揮」「しかしそれに頼らざるを得ない主人公たち」
というアイデアは後の『エヴァンゲリオン』にも深い影響を
与えているよね(多分)。壮大に始まった物語が結局個人の
矮小な憎悪に収斂していく展開とか、劇場版で観客ほっぽりだす
ラストにするところもソックリだ(エヴァ劇場版見てないけど)。

個人的には敵方になるバッフ・クランの設定が大好き。
高度な文明を持ちながら武家社会に似た独特の文化を持つ
ヒューマイド。トールキンほどではないけど、富野監督は
彼らの言語まである程度想定して、全ての固有名詞に
特有の共通した語感を付与する素晴らしい仕事をやってのけた。
以降の作品ではこれほど「異言語」にこだわった作業は
見られない。わしが特に『イデオン』が大好きなのもこれ
によるのかもしれない。

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