「落語の極」

Posted at : 2006年 / 11月 / 09日
テレ東で始まった『落語の極』がいい感じだ。

一時間枠で落語家さんの軽いインタビューと噺を流すだけ
の番組なんだけど、流すネタは一本なので45分の大ネタになる。
TBSでやってた『落語特選会』でもここまでの時間はとって
なかった気がする。何回放送するのか知らないけど、
録画して揃えたらけっこうな落語ライブラリができるな〜

初回は圓歌師匠の『坊主の遊び』。
上方発祥の廓噺で、大家の隠居さんが吉原に遊びに行くが、
連れて行った遊び仲間の床屋の大将は悪い酒癖が出てしまう、
ついた太夫はさんざん待たせた挙句に酔って憎まれ口を
叩いて寝てしまう。腹の立った隠居、大将のカミソリで
寝ている太夫の髪を剃って坊主にしてしまう…という
単純なあらすじ。

これでなんで45分もつのかといえば、圓歌師ならではの
軽妙なマクラも全部ノーカットだから。この長いマクラが
滅法面白く、特に向島生まれの師匠が戦前の玉の井
(迷路のような私娼街があった)の様子をちょこっと
教えてくれるあたりはとても興味深い。「抜けられます」
の意味もわかって面白かったなあ。

廓の様子も見てきたようなディティールが積み重ねられ
ていて、まさか師匠も花魁がいた頃の吉原は見ちゃいない
だろうけど、やり手婆の活き活きとした生態なんかは
戦後すぐくらいのお茶屋さんの記憶が下敷きになっている
のかな。

師匠のとぼけた語り口は、見せ場の髪剃りをサラリとした
くすぐりで処理しているけど、老人が深夜の廓座敷で、
酔いつぶれた花魁の髪をほどいて剃り落としている場面は、
考えようではひどく倒錯的なエロチシズムも漂う。
オリジナルの上方版も聞いてみたいもんでやす。



↑よーやくこの映画のタイトルの意味がわかりますたw

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