PCそろそろ

Posted at : 2010年 / 06月 / 03日


2年ほど前に買ったノートがそろそろピンチでやんす。
今日はHDD容量不足の警告が出ました。画像やら音楽やら、かなり
ごっそり外付けに移しましたが、それでも10GBしか稼げませんでした。
まあもともとが80GBしか積んでないんで仕方ないところですが。

しかし音楽や画像ファイルなんて全部足しても20GBもないはずなん
ですが、50GB以上も何がそんなに場所取ってるんでしょうね。

そろそろノートも買い替えどきですかねえ。
最近主流の15インチワイドのノートは、横幅がありすぎてあんまり
好かんのですけど。14インチで手頃なの、探すとしますか。
ちなみに今使ってるのはフロンティアの安物BTOですが、最近
光学ドライブがややヘタレ気味なのを除けば、2年間まったく故障
なしという素晴らしい働きぶり。安くていいもの供給するメーカー
さんは応援したいです。

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『WORLD WAR Z』

Posted at : 2010年 / 06月 / 03日


面白かったなあ『WORLD WAR Z』。ひさしぶりにページを繰る手が
止まらない本でした。

かの喜劇王メル・ブルックスの息子マックス・ブルックスが著した、
疑似ドキュメンタリータッチのエンタテイメント・ホラー小説。

映画でおなじみの「ゾンビ」。もしあれが本当に現代社会に起こったら。
感染はいかにして全世界に広がるか? 感染後の社会はどうなるか?
人類はいかにして、人肉を食らうことだけを目的に行動する「生ける
死者たち」に対抗しうるか?

「ゾンビ戦争」終結から十年後。悪夢の時代を生き抜いた人々への
インタビューという形式で、物語は進行します。アウトブレイク発生
源である中国僻地に端を発し、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南米、
中東、日本、そしてアメリカ合衆国。あらゆる国家、民族、階層の
人々が、それぞれの立場から、恐怖と狂気の体験を振り返ることで、
「対ゾンビ世界大戦」の全容が鮮やかに浮かび上がる見事な構成。

やはりアメリカ人が書いた小説ですから、アメリカについて最も
詳細に書いてあります。伝染病についての認識と対策が遅れた
合衆国は、国土の大半をゾンビに侵され、ロッキー山脈を防衛線と
して、山脈以西の地域を戦時国家として再建する要に迫られます。
人口は激減、かつての豊かな消費生活を支える輸入資源も断たれ、
「アメリカ社会」は産業構造の大転換を強行せざるを得なくなります。
富裕層を構成していた「アナリスト」やら「コンサルタント」やら
「経営者」やらはもう役立たず。全員農業か武器や必需品製造工場で
働け、という具合で、このあたりの皮肉な視点は、コメディ番組の
脚本家ならではです。

もっとも最初にゾンビに対しての反撃戦を国際社会に提唱するのも
アメリカ大統領。最も効果的な対ゾンビ兵器と戦術を開発するのも
アメリカ人と、アメリカ人がやっぱりいちばんカッコいいのはまあ
仕方ないところでありましょう。

ゾンビへの反攻方法が、いろいろお国柄を反映しているところは
実によく書けてて面白い箇所です。

アメリカはとにかく物量戦。対ゾンビに特化した制式ライフルを
開発し(物資が充分でないのでところどころ木製)、弾丸もすべて
統一規格にし、それを山のように生産。それらを兵士に絶え間なく
供給し、隊列を組んで撃ちまくる。米軍が誇った大火力戦車や
ハイテク戦闘機は、貴重な燃料資源消費に対してゾンビへの効果が
薄すぎるとホコリをかぶってしまう、というあたりがミソ。
それにしても、アイアン・メイデンの"The Trooper"をマーチ
代わりに米軍(といってもほとんどが市民兵)が行軍していく
場面は、想像すると燃えざるを得ません。

ロシアは旧ソ連時代に山のように備蓄された兵器類をあるだけ
引っ張り出して、ムダと犠牲を山ほど出しながらやみくもに進軍。
またこの反撃戦の課程で、ロシア共和国は宗教帝国へと変貌して
いくという設定がまた愉快。

ヨーロッパ戦線についてはあまりページは割かれていませんが、
火器の不足を、剣や棍棒といった中世兵器を再利用で補うという
あたりがなんとなく呑気です。何しろ銃弾ももうそこらで買えま
せんから、近接打撃兵器は作中、多くの国(含む日本)で有用性を
認められ、米兵は自主的に工具を改造して「ロボトミーくん」と
いう武器を量産しはじめることになっています。以下はその実物。



日本人がどうしたか、というあたりもちゃんと書かれてまして、
詳しくは読んでのお楽しみ。あまりカッコよく描かれていないのは
残念ですが、人口に対して国内保有火器があまりに少ない、という
日本社会の現状をきちんとふまえて書かれています。

一方でイスラエルはちょっとカッコよく描かれすぎだろとも思い
ますが、これは作者がユダヤ人なのでまた仕方ないところ(笑)

パキスタンとイランはパニックの中で相互核攻撃を実行。ここで
発生した核の雲は、ゾンビと並んで地球環境と人類に多大な脅威と
なります(一方で、冬の平均気温を大幅に低下させ、冬期のゾンビ
凍結という恩恵ももちらしますが)。

陸上だけでなく、海にも何百万体というゾンビが沈み、あるいは
浮かんでいるという悪夢的ヴィジョンは非常に鮮烈です。今までの
ゾンビ映画や小説にはなかったものですね。物語中盤の、中国の
原潜を舞台にしたエピソードは、このあたりの恐怖をよく描き出し
ています。もっとも、海水の腐食力や水圧にゾンビがどうやって
耐えているのかという矛盾には、作者も文中で自ら疑問を呈して
いたりします( ̄▽ ̄)

訳者あとがきにもあるように、時にパニック小説、特に戦争小説、
時に正調ホラー小説になる多彩な物語群は、本当に読んでいて
飽きさせません。2100円の元は充分に取れる力作です。

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