『珍奇絶倫 小沢大写真館』

Posted at : 2007年 / 01月 / 29日


昭和エロス探訪本として好評のようなので購入

名優であり、大衆芸能研究者にして放浪の実践者、
本邦随一のトーク・コラムニストでもある小沢昭一
74年のマボロシの名著が昨年文庫化したもの。

写真館の息子として生まれた小沢が、カメラ片手に
新宿のゲイボーイ、吉原の女将さん、団鬼六、
「にっぽん一のレズビアン」桐かほる、無名の
トルコ嬢たちに色事の機微を聞く。まさにエロが
沸騰していた70年代の息吹きとともに、小沢が
青春時代を送った戦後すぐの赤線への郷愁も
語られ、わし的に今ストライクど真ん中の本だった。

写真館というタイトルの割りに活字の分量がやたら
多いのだが、収録された写真は洒脱なユーモアと
適度なスケベさがにじみ、まさに「小沢昭一的こころ」
なのだぁ。

ちなみに表紙にも写っているこのカメラ、なんだろうと
思って読み進めていくと(人様のカメラが必要以上に
気になるのはヲタの悪いクセだ)、巻末収録の写真家
細江英公との対談でご本人が語っていた。「宣伝文を
書いたらくれた」リコーの一眼レフだという。リコーの
公式サイトで年表を見たら、どうやら70年発売の
リコーフレックスTLS401のようだ。

他にはレンジファインダーのキヤノンPも愛用だった
そうで、やはり、シブい。最初に写真連載のオファーが
来た時には「自分は素人だということを忘れないように」
わざと観光客のようにカメラに速写ケースを付けたまま
撮影した、なんて語っていて、いちいちカッコイイのだなあ。

文庫版あとがきによると、最近のデジカメは嫌いだし
フイルムカメラは重いのであまり写真は撮らないとの
ことだが実にもったいない。こちらの画像など拝見すると
ライカをお使いのようだが、今こそ新作を見たい
「写真家」なのであります。

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